南極やその周辺で暮らすコウテイペンギンは世界最大のペンギンとしても有名です。愛嬌のある表情で人気者の彼らですが、その子育ては熾烈極まりないものなのです。

どのように熾烈で過酷なのかというと・・・

海から遠く離れた繁殖地に向かう

海の捕食者から身を守るため、できるだけ海岸から離れるペンギン達。
繁殖地までの距離は約100km！
東京タワーを寝かせて３００個並べた距離です。
車でも大変な距離をペンギン達はその小さな足でえっこらえっこらと歩くのです。

１つだけ卵を産み、海へと戻るメス

無事に卵を産んだメスは、産卵で失った体力を戻すためにエサの豊富な海へ戻ります。いずれ生まれるヒナの為に栄養をつけて、胃に食料を貯めておかなくてはならないのです。

オスは2ヶ月間、何も食べずに卵を抱き続ける

繁殖地に残ったオスは自らの足の上に卵を乗せて、立ったまま何も食べずに卵を温め続けます。吹き荒れるブリザードの中、ペンギン達は身を寄せ合いながら卵を抱き続けます。。。

生まれた！でもメスが帰ってこない・・・

およそ2ヶ月の絶食状態を経てようやく卵がかえりヒナが生まれます。オスの体重は40％ほどに減少しています。一刻も早くメスと子育てを交代してエサを取りに行きたいところですが、そうタイミングよくメスは戻ってきません。麻布で高級ディナーをしている可能性もあります。

ママが帰ってこないからといって、生まれたばかりのヒナに御飯を与えないワケにはいきません。そんなときのために、オスのペンギンには食道からミルクのような分泌物がでるようになっています。ペンギンミルクと呼ばれる分泌物をヒナに与えながらメスの帰りを待ち続けます。

メスが帰ってきた！やっとエサを取りに行けるオス！しかし海まで100km！

やっとメスが戻ってきた！子育てを交代したオスは、エサを求めて海に急ぎます。しかし長い道のりの途中、力尽きてしまうことも・・・。

交代で子育て

メスは胃袋に貯蔵したエサをヒナに与えます。胃袋のエサが尽きる頃、海に行ったオスがメスと同様に胃袋にエサを蓄えて戻ってきます。こうして数週間ごとに子育てを交代しながらジワジワと海岸に近づき、ヒナが充分に成長する頃には海岸に到達し、南極は夏を迎えるのです。

とまあ、今回は、そんな感じの動画です。（前置きが長い！）

皇帝ペンギンのオスは2ヶ月間も足の上で卵を抱いて温め続ける！

Cool Cute Chicks! – Amazing Animal Babies: Emperor Penguin Chicks (Ep 5) – Earth Unplugged

ほんわか、そして感動ですね！

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